大正元年の車の○○○○、新明に現る【キャデラックモデルサーティ -第1回】

「おーい!面白いものがあるから見ていってくれ!!」

工場内を歩いているところ、そう声をかけてきたのは石川さん
何だろう、と近寄ってみるとそこには吊り下げられたエンジンがありました。

「これは100年以上前に作られた車のエンジンだ!俺も初めて触るから見てってよ!」
え!?そんな昔の車のエンジン!?それはとても興味深いですね…。
そもそもそんなに昔の自動車はどんなものだったんだ…??


まずはこの車について少し調べてみました。

[キャデラックモデルサーティ] 1912年 アメリカ (画像はトヨタ博物館様HPより)
量産車として世界で初めて電気モーターによるセルフスターターを標準装備しました。
それまでの「クランクハンドルを手で回す]という危険で煩わしい作業から解放され、
容易にエンジン始動が可能になりました。
また、電気式ヘッドライトを標準装備したことも特徴的で自動車の電装化が進んだことを示す一台でもあります。

この通りガソリン自動車の歴史を大きく動かした車です。
そんな昔の車のエンジンが今目の前にあると…驚きです。

アメリカの車と書きましたが、その頃の日本では乗用車の第1号「ダット」が完成しました。
これが1914年の話です。


さて、このブログらしからぬ始まりをしたように思いますが
「110年前の」「ガソリン自動車が大きく進歩したきっかけ」の車と知って頂けると
より楽しんでいただけるのでは?と思い、書かせて頂きました。

このキャデラックモデルサーティはトヨタ博物館様に展示されているもので
今回は整備の為に新明工業にやってきました。

作業に取り掛かる為、まずは台の上に降ろしました。
ここから分解を始めていきます。

手早くナットを外していく石川さんとAちゃん
二人とも真剣な眼差しです。

ナットが取れたので2人掛かりでシリンダーを外します。
石川さんがピストンを支え、「ゆっくり、ゆっくりな!!」と声を掛け合いながらの作業です。

そして1個目のシリンダーを取り外すことができました。
残り3個も同じように作業をしていきたいところです。


次回は残りのシリンダーを外したり、エンジンの中を詳しく見ていきます。
実はなかなか一筋縄ではいかない作業でした…

…続く

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