ブレーキ修理【伊豆の踊子号-第7回】

「ブレーキをやります。」

1週お休みをいただきまして、話は再び伊豆の踊子号へ戻ります。
やはり車が大きく、なかなか思うようには進んでいきません…。


さて、今回はブレーキに関して少し触れていきましょう。

まずはバキュームポンプのオーバーホールです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ディーゼルエンジンではエンジンの吸入負圧が発生しにくく、
強制的に負圧を作る必要があります。
…なぜいるのか?
ブレーキの倍力装置はこの大気圧と負圧の圧力差を利用して作動するからです。

分解し内部を点検しますが程度は良い方です。ブレードの動きもいいです。

オーバーホール(修理)し組付けられたバキュームポンプがこちらです。

次はブレーキ倍力装置です。
現代の大型トラックやバスはエアブレーキと言って圧縮空気でもってブレーキを作用させていますが
このころは乗用車のブレーキを大型化したものが使用されていました。

新しい倍力装置。これを使用しブレーキの信頼度を高めます。

ブラケットを作成していきます。

最後に配管を繋いで完了です。


今回のブレーキ改造でものすごくブレーキが効くようになるわけではありません。
この当時のバスに現代車のような非常に効きが良すぎても弊害があります。(急停止もまた危ないので)
少々ブレーキの効きが良くなり、その信頼性を上げることで安心して運行できるようにしたいのです。

次回はブレーキの改造の結果が判るのでその様子もお見せできればと思います。

…続く